久しぶりに毛皮のコートを出したら、白っぽいものが付いていたり、カビのようなにおいがしたりすることがあります。
そんなとき、すぐに濡れた布で拭いたり、消臭剤をかけたり、クリーニングに出したりしたくなるかもしれません。
しかし毛皮は、毛の部分だけでなく、その下の革まで含めて非常にデリケートな素材です。
カビを落とそうとして自己流の手入れをすると、革が硬くなったり、毛抜けや変色を悪化させたりすることがあります。
カビがある毛皮でも、程度によっては査定対象になる場合があります。
ここでは、カビがある毛皮を売れる可能性と、査定前に避けたい手入れについて解説します。
カビがある毛皮でも買取してもらえる?
カビがあるからといって、すべての毛皮が必ず買取不可になるわけではありません。
毛皮買取店では、シミ、毛抜け、汚れなど状態に問題がある品物でも、実物を見てから買取可能か判断するとしています。
一方で、カビが広範囲に出ている、強いカビ臭が残っている、革部分まで傷んでいるといった場合は、買取が難しくなることがあります。
バイセルでも、においやカビがひどい毛皮は買取不可になる場合があると案内しています。
つまり、
- 表面に少しカビらしきものがある
- カビ臭が少しする
- 広い範囲にカビが出ている
- 裏地や革部分までカビている
では状態が異なります。
自分で売れる・売れないを決めず、まず査定先に相談する方がよいでしょう。
毛皮にカビが生えるのはなぜ?
毛皮は、高温多湿の環境で長く保管するとカビが発生することがあります。
日本毛皮協会では、汚れたままの保管や、高温・高湿度での長期保管がカビや悪臭の原因になると説明しています。
特に、
- クローゼットの奥に長期間入れたまま
- ビニール袋に入れて密閉
- 湿気の多い部屋で保管
- 十分に乾いていない状態で収納
といった環境では、毛皮の状態が悪くなりやすくなります。
査定前に水洗いしてはいけない
カビを見ると、水で洗い流したくなるかもしれません。
しかし、毛皮を家庭で水洗いするのは避けた方がよいでしょう。
毛皮の革部分まで大量の水分が入ると、乾いたあとに硬化したり、破れやすくなったりする可能性があります。
日本毛皮協会でも、皮まで濡れた場合は硬化や破れの原因になると案内しています。
カビを落とすために浴槽や洗面器で洗うようなことはしない方が安全です。
アルコールや除菌スプレーも安易に使わない
カビ対策としてアルコールスプレーや除菌剤を使いたくなることもあるでしょう。
しかし毛皮は、毛だけではなく染色や鞣し加工が施された革製品でもあります。
薬剤によって、
- 変色
- シミ
- 毛のパサつき
- 革の硬化
などが起きる可能性があります。
査定前に自己流の薬剤処理をするのは避けましょう。
ベンジンやシャンプーも使わない
日本毛皮協会では、毛皮の手入れにベンジンやシャンプーを使用しないよう明記しています。
毛がパサついたり、皮まで濡らすことで硬化の原因になったりするためです。
カビや汚れが気になる場合でも、家庭用洗剤などを試すのは避けた方がよいでしょう。
ドライヤーで乾かさない
湿気を飛ばそうとして、温風のドライヤーを当てるのも避けます。
毛皮は熱に弱く、温風によって毛先が傷んだり、革部分が硬くなったりすることがあります。
日本毛皮協会でも、直射日光、暖房器具、温風ドライヤー、アイロンは使わないよう案内しています。
急いで乾燥させるより、熱を加えないことが大切です。
直射日光に当ててカビを乾燥させない
「天日に干せばカビが取れるのでは」と考えるかもしれません。
しかし、毛皮を直射日光に長時間当てるのもおすすめできません。
紫外線によって変色や退色が起こる可能性があります。
湿気を逃がす場合は、直射日光ではなく風通しのよい日陰で状態を見る程度にします。
強くこすってカビを落とさない
表面に白いものが付いていると、ブラシやタオルで強くこすりたくなるかもしれません。
しかし、古い毛皮では革部分が弱くなっていることがあります。
強くこすると、毛抜けや表面の傷みを増やす可能性があります。
状態確認のために何度も擦ったり、毛を引っ張ったりしないようにしましょう。
消臭剤や香水でカビ臭をごまかさない
カビそのものより、においが気になることもあります。
だからといって、消臭剤や香水を大量にかけるのは逆効果になる場合があります。
毛皮はにおいを吸収しやすい素材です。
日本毛皮協会でも、香水やヘアスプレーが直接かかると、鞣しに使われた薬品が化学変化を起こしたり、黄変やシミの原因になったりする場合があると案内しています。
カビ臭の上に別の香りを重ねるのではなく、そのまま査定先に状態を伝えましょう。
カビがあっても自己流で洗わない
状態不良の毛皮でも、実際に見てもらわないと買取可能か判断できない場合があります。
水洗いや薬剤処理をする前に、現在の状態のまま査定を相談しましょう。
陰干しならしてもいい?
毛皮に湿気がこもっている場合、風通しのよい日陰で自然乾燥させる方法があります。
日本毛皮協会でも、濡れた毛皮は日陰でゆっくり自然乾燥させるよう案内しています。
ただし、これは「カビを完全に除去する方法」ではありません。
すでにカビが発生している場合は、無理に自宅で完全除去しようとせず、状態が悪化しない程度にしておく方がよいでしょう。
査定前にクリーニングへ出すべき?
売る前に専門クリーニングへ出せば高く売れるのでは、と考えることもあります。
しかし、クリーニング代をかけたからといって、その費用以上に査定額が上がるとは限りません。
また、日本毛皮協会では、毛皮はクリーニングを繰り返すことで皮に必要な脂分まで失われ、硬化や破れ、毛の艶の低下につながることがあると説明しています。
バイセルでも、査定前の特別なクリーニングは不要と案内しています。
売却が目的なら、先に査定してもらい、その毛皮に費用をかける価値があるか判断する方がよいでしょう。
カビが少しなら高く売れる?
カビが少ないからといって、査定額への影響がないとは限りません。
査定ではカビだけでなく、
- 毛皮の種類
- ブランド
- 毛並み
- 毛抜け
- 変色
- 革部分の硬化
- におい
- 裏地の状態
などを総合的に確認します。
たとえばミンクやセーブルなど評価されやすい毛皮でも、カビが広範囲にある場合は査定額が下がる可能性があります。
逆に、多少状態に問題があっても、種類やブランドによっては査定対象になる場合があります。
裏地だけにカビがある場合は?
毛皮部分ではなく、裏地にカビやシミがあるケースもあります。
この場合も、自分で漂白したり、裏地を取り替えたりする必要はありません。
裏地の交換には費用がかかり、その分査定額が上がるとは限らないためです。
毛皮本体の状態とあわせて、現状のまま見てもらいましょう。
カビと一緒に毛抜けがある場合
湿気の多い環境で長く保管していた毛皮では、カビだけでなく毛抜けや革の硬化が同時に起きることがあります。
日本毛皮協会では、過度の湿気を含んだまま密閉保管すると、カビだけでなく硬化・破れ・毛抜けの原因になると説明しています。
カビが見つかった場合は、毛の表面だけでなく、
- 軽く触れて毛が大量に落ちないか
- 革が極端に硬くなっていないか
- 縫い目が裂けていないか
なども無理のない範囲で確認しておきましょう。
カビがひどい毛皮は買取できないこともある
状態が悪くても必ず査定対象になる、とは限りません。
バイセルでは、においやカビがひどい毛皮について、買取不可になる場合があると案内しています。
福ちゃんでも、状態不良の毛皮は実物を見なければ買取可能か判断できないとしています。
したがって、広範囲にカビがある場合も、「絶対売れる」「絶対売れない」と先に決めず、まず取り扱い可能か確認するとよいでしょう。
カビのある毛皮はどこに売る?
カビがある毛皮の場合、一般的な古着店よりも、毛皮を取り扱い、状態不良品についても査定相談を受け付けている業者を選ぶ方が分かりやすいでしょう。
申し込み時に、
- カビがある
- カビ臭がする
- 毛抜けもある
- 何十年も保管していた
といった状態を伝えておくとスムーズです。
バイセルでは、ミンク・セーブル・フォックスなどの毛皮を査定対象としており、状態によっては傷みのある毛皮も相談できます。
まとめ|カビがある毛皮ほど手を加えすぎない
毛皮にカビがあっても、程度や毛皮の種類によっては査定対象になる場合があります。
一方、カビやにおいがひどい場合は買取が難しくなることもあります。
査定前に避けたいのは、売れる状態に戻そうとして自分で無理な手入れをすることです。
水洗い、アルコールや洗剤、ドライヤー、直射日光、強いブラッシング、消臭剤などは、革の硬化や変色、毛抜けを悪化させる可能性があります。
カビが気になる毛皮ほど、現状を悪化させず、まず査定先に相談してから処分やクリーニングを判断するとよいでしょう。
バイセル
- ミンク・セーブル・フォックスなどの毛皮を査定
- 古い毛皮や着なくなった毛皮も相談できる
- 毛皮のコート・ショール・小物などに対応
- 出張買取なら複数の毛皮もまとめて査定を依頼しやすい
- 価値が分からない毛皮も査定を相談できる
古い毛皮や着なくなった毛皮を売りたい方に。
ミンクやセーブルなど、処分する前に一度査定を依頼できます
